A: 高齢者の歯のケアは、基本的な口腔ケアの原則は他の年齢層と共通していますが、高齢者特有のリスクや変化に対処することで、より効果的にお口の健康を守ることができます。以下は高齢者向けの特に重要なケアポイントです。
1.歯周病のリスクが高い
高齢者は歯周病になりやすく、重症化する傾向があります。歯周病は歯の喪失の原因にもなるため、定期的に歯科医院でメンテナンスを受け、歯周ポケットの清掃や歯石の除去を行うことが大切です。
2.唾液分泌の低下(ドライマウス)
加齢に伴い、唾液の分泌が減少することで、口内の自浄作用が低下し、細菌が繁殖しやすくなります。これにより、虫歯や口臭のリスクも増加します。こまめな水分補給や、唾液分泌を促進する無糖のガムや飴を使用することで、ドライマウスの予防ができます。
3.入れ歯や義歯のケア
入れ歯や義歯を使用している場合、その清潔を保つことが非常に重要です。入れ歯に付着した汚れが細菌の温床となり、口内環境を悪化させることがあります。毎日入れ歯を外してしっかり洗浄し、専用の洗浄剤を使用すると効果的です。
4.舌の清掃
高齢者では、唾液の分泌が減少するため、舌に汚れがたまりやすくなります。この汚れが原因で口臭やその他の口腔トラブルが発生することがあります。舌専用のブラシや柔らかい歯ブラシを使って、優しく舌を清掃することが推奨されます。
5.栄養管理
お口の健康を保つためには、栄養バランスのとれた食事も重要です。カルシウム、ビタミンC、ビタミンD、たんぱく質を十分に摂取することで、歯や歯茎の健康が維持されます。また、硬いものを噛むことで顎の筋肉も鍛えられ、口腔機能の維持に役立ちます。
6.口臭対策
ドライマウスや歯周病は口臭の原因となることが多いため、マウスウォッシュや口臭予防効果のある歯磨き粉を使用するのが効果的です。ただし、歯周病が原因の場合は、根本的な治療が必要ですので、定期的に歯科で診察を受けることが大切です。
高齢者の口腔ケアは、基本的な日常ケアに加えて、高齢者特有のリスクや変化に対応することが重要です。ステーションビル歯科では、定期的な検診やケアの指導を通じて、患者様の口腔健康をサポートしております。お気軽にご相談ください。