前回は、スポーツ用のマウスカードについて説明しました。今回は睡眠時に利用するマウスガード(ナイトガード)について説明します。睡眠時の歯ぎしりや睡眠時無呼吸症候群(SAS)の症状に対応するために使用され、歯や顎の保護、睡眠の質向上などの利点があります。
- 歯ぎしり(ブラキシズム)による歯の摩耗や顎の緊張を防止
夜間の歯ぎしりによって歯が摩耗したり、割れたり、歯周病が悪化する可能性があります。ナイトガード(夜用マウスガード)を装着することで、歯と歯が直接触れ合わないため、これらのダメージを防ぎます。歯ぎしりによる顎の緊張や頭痛を和らげる効果もあり、顎の筋肉にかかる圧力を軽減することで、顎関節への負担が減り、朝の頭痛や顎の痛みが軽減されます。溝の口ステーションビル歯科では、ナイトガード装着後の違和感や顎の疲れがないかをチェックし、必要に応じて調整しています。 - インプラントや治療後の保護と噛み合わせの安定
インプラント治療や特定の歯の治療後に、歯の位置を安定させ、治療部位を保護するためにマウスガードが使用されることがあります。これにより、治療後の歯並びの変化や無意識の噛みしめによる影響を抑え、歯や顎の状態を安定させます。 - 睡眠時無呼吸症候群(SAS)の症状緩和
溝の口ステーションビル歯科では、医療機関からの依頼を受けて睡眠時無呼吸症候群(SAS)患者のために専用のマウスガード型装置を製作しています。この装置は、舌の沈下を防ぎ、気道を確保して呼吸を改善する役割を果たします。適切な装着により、いびきや無呼吸症状が軽減され、睡眠の質向上が期待されます。 - スプリントによる顎関節症の治療サポート
顎関節症の診断・治療には、スプリントと呼ばれる専用のマウスピースが用いられる場合があります。患者様自身が気付かない噛み合わせにより、顎関節症の惹起している原因を特定することができ、原因を除去することにより、自然な下顎の動きができ、肩こり、顎の疲れなどの顎関節症の症状が改善されます。
歯ぎしりや無呼吸症候群の予防・緩和には、ナイトガードや専用マウスガードが効果的です。溝の口ステーションビル歯科では、患者様の症状に合わせた装置の提案と調整を行い、安全で快適な口腔ケアをサポートいたします。